
今回は注目度はあまり高くはありませんが
「ビタミンA」に焦点をあてます。
実はあまり意識されないことも多いですが
ビタミンAは非常に重要な役割を担っています。

- ビタミンAが腸の免疫に重要な役割を果たしていること
- 上気道感染予防に対しても非常に重要な役割を果たしていること
- 風邪を引きやすいアスリートはビタミンAが不足している可能性があること
それではビタミンAの重要性について、順に内容を見ていきましょう。
もくじ
ビタミンAの作用 腸の免疫とホーミング効果
まずは「ビタミンAが腸の免疫に重要」ということについてです。
この免疫を理解する上で重要なのが「ホーミング効果」というものですので解説します。
ビタミンAの腸に対する「ホーミング効果」とは?
まずは腸の免疫をざっくり理解して頂くためのとても分かりやすい図をご提示します。

大変申し訳ありませんが、この図は少し間違っています。ただ、「乳酸菌」というのを、良い菌ではなく、悪い菌に変えて頂くと、イメージして頂きやすいかと思います。
少し難しいかもしれませんが、「腸の中にもしっかり免疫細胞がいて、私たちを守ってくれているんだな」と考えて頂ければいいかと思います。

前置きが長くなり申し訳ありません。ここからいよいよ「ホーミング効果」の話です。
腸の免疫細胞の動きはとても複雑で、腸で外敵と戦った後にそれを全身に伝える役割もあります。
さらに消化管は全体で10m前後もある長い臓器です。消化管全体にしっかりと防御を張り巡らせるには、やはり血流にのせて、全体に免疫細胞を行き渡らせる必要があります。
その、腸の壁に免疫細胞を張り巡らせる鍵を握っているのが「ビタミンA」ということです。

ビタミンAの作用 感染予防力を高める
ここからは「風邪などの上気道感染の予防力を高める」というポイントについてお話します。
ポイントを簡潔にまとめると以下の点になります。- 上気道感染予防には、「IgA」という免疫物質(抗体)が重要であること
- IgAを作るために、ビタミンAが必要であること
それではなぜ風邪などを予防できるのか、少し詳しく解説します。
粘膜による防御にはIgAが大きく関わっている
風邪ウイルスの侵入を防ぐためには、なるべく鼻腔や咽頭などの粘膜を乾燥から守ることが大切だ、と聞いたことがある方は多いかと思います。
ですので粘液が少なくなっても、IgAが少なくなっていも、外敵が侵入しやすくなります。
潤いを保つことで粘液をしっかり満たし、また十分な量のIgAを作れるようにしておくことが、感染対策には極めて重要、ということです。

その疑問にお答えすべく、とてもわかりやすい表を引用したいと思います。

この表はビタミンAの作用をまとめたものになっていますが、一番下に「IgA抗体を作る」と書かれていると思います。つまり、IgA抗体を作るためにはビタミンAが必要になるため、しっかりIgAを産生するためには、ビタミンAの補充が大切、ということになります。
もちろん他にも重要な栄養素がありますが、ビタミンAはとても重要であるにもかかわらず、あまり意識していない方も多いかと思います。
ですのでなるべく意識して摂取することが大切になります。
ビタミンA なるべく手軽に摂取するために
最後に、なるべく手軽にビタミンAを補充する方法をお伝えさせて頂きたいと思います。
特にアスリートなども含め、ネイチャーメイドシリーズがおすすめですので、風邪を引きやすかったり、胃腸の調子を整えたい方もぜひ参考にされてください。
ビタミンAを含め、なるべく欠乏が起きないように補充し、しっかり体調管理を行っていただければと思います。