【消化管コンディショニング】SIBO(小腸内細菌異常増殖症)のまとめ

 

この記事を読んで頂いて誠にありがとうございます。

 

今回の記事は「アップデート・消化管コンディショニング」というテーマで書かせて頂こうと思います。

 

アップデート??と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、以前に一度消化管のコンディショニングについてまとめさせて頂いています。

もし宜しければ参考に読んで頂けますと幸いです。

スポーツと消化管コンディショニング【小腸編】

2020年6月8日
今回この記事を書かせて頂こうと思った理由としては、前回上記の記事を書いた際にいろいろ調べたのですが、継続して調べていると、さらにいろいろ新しいことが分かったので、是非整理するためにもまとめてみたいと思ったからです。

小腸は今まで体の中でも本当に調べるのが難しい臓器でした。

しかし現在はどんどん技術の進歩に伴い、調べることができるようになっているので、新しい情報も出てきます。

 

今回はその中でも「小腸内細菌異常増殖症(SIBO)」という病態に注目したいと思います。

 

お腹の調子が悪い方だけではなく、ヨーグルトやプロバイオティクスなど、お腹にいいと言われているものを摂取しているのに不調が良くならない、便秘が良くならないなど、効いている感じがしないな、と思われている方に、是非読んで頂きたいと思います。

 

SIBOとはそもそもどのような病態なのか?

 

SIBOについて詳しくまとめさせて頂きたいのですが、かなり複雑で、色々な要素があります。

出来るだけわかりやすくまとめさせて頂きたいと思います。

 

SIBO その名の通り小腸の腸内細菌の異常増殖が起きること

 

SIBOという病態を理解するのに最も重要なのは「腸内細菌」です。

腸内にはたくさんの腸内細菌が住みついているのは有名ですが、小腸内にも腸内細菌が住みついています。もちろん、大腸よりも菌の数は少ないです。しかし、様々な原因がありますが、この小腸内の腸内細菌が異常に増えてしまっている状態、これが本当に簡単に述べたSIBOの病態です。

以下の図を参照して頂きたいのですが、小腸には10の4乗から7乗個、大腸には10の12乗個の腸内細菌がいて、細菌の種類も少し異なります。

しかし10の4乗から7乗ということは極めて多数の細菌がいることがわかります。

この図のリンクの論文は、非常にわかりやすい腸内細菌の論文になっていますので、ご興味ある方は是非ご一読ください。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/104/1/104_29/_pdf
 

SIBO そもそもなぜ異常な増殖が起きるのか?

 

ここからはなぜ異常な増殖が起きるのかを考えてみましょう。

 

細菌ということは生き物です。生き物が増えるには栄養が必要ですので、異常な増殖には栄養が多すぎる、というのが一つの大きな原因となっています。

実は人にはそれぞれ
消化しやすい食べ物と、消化しづらい食べ物があると言われています。消化の良いものを食べた時にはあまり小腸内に栄養は残りませんが、不消化なものをたくさん摂ると、小腸内に不消化な食べ物が残ります。それを腸内細菌が食べることで、異常な増殖が起こることが一つの原因と言われています。
 

消化しづらい食べ物ってなんだ?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、これを詳しくここでまとめてしまうと、とても長くなってしまいます。

申し訳ありません、これに関しては以前にまとめたものがありますので、気になる方はそちらをご一読いただけますと幸いです。

これには「FODMAP食」という概念が関係します。

ヨーグルトはお腹にいいの?【FODMAPという考え方を知って本当に体に合った食事を!】

2019年5月19日
 

少し煩雑な内容になり申し訳ありません。

ここまでを簡単にまとめますと、人それぞれ消化しやすい食べ物、消化しづらい食べ物があり、消化しづらい食べ物を摂取すると、小腸内に食べ物が停滞することとなり、それを細菌が食べることで異常増殖してしまう、そしてそれが不調の原因となる、ということです。

 

この異常な増殖が様々な不調の原因となり、またヨーグルトやプロバイオティクスなどが効かない、という現象を引き起こします。

この後詳しく述べさせて頂きます。

 

SIBO 実際の症状

 

SIBOは小腸内の異常な腸内細菌の増加であることをお話しさせて頂きました。

 

これによって起こる症状としては、以下のものが挙げられます。

silo doctors siteより

腹痛、下痢、吐き気、など一般的なお腹の症状に加えて、発熱や倦怠感など全身性の症状を引き起こすこともあります。

なぜ全身性の症状が起きるかと言いますと
腸内の異常な細菌増殖は、腸の炎症を引き起こします。この炎症が全身性の症状を引き起こす原因と言われています。
 

なぜ腸の炎症なのに全身性の症状なの?と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、これには「リーキーガット(腸漏れ)症候群」という病態が関与します。

 

引用ばかりで申し訳ありませんが、リーキーガット症候群に関しても、以前にまとめた記事がありますので、ご興味ある方はそちらをご一読いただけますと幸いです。

【慢性的な不調の改善には必須です!】リーキーガット症候群って知ってますか?

2019年6月3日

ここまでをまとめますと、消化しづらいものを摂取すると、小腸内に未消化のものが停滞し、それが腸内細菌の餌となり、過剰に腸内細菌が増加します。その腸内細菌が炎症を引き起こし、リーキーガット症候群の原因となります。そしてそれがお腹の不調に加えて全身の不調を引き起こす、ということです。

 

SIBO お腹の調子を整える食品が効かないのはなぜか?

 

さて今回の記事でご説明させて頂きたい最も重要な内容をまとめさせて頂きたいと思います。

 

ヨーグルトなどの乳製品、またプロバイオティクスなど、お腹のために摂取されている方もいらっしゃるかと思います。

しかし
人によってはこれが効果がないだけではなく、逆効果になってしまう方もいます。その理由についてご説明させて頂きたいと思います。
 

SIBO 「お腹にいい」が逆効果な理由

 

実はお腹にいい食品がみんなにいい影響があるわけではない、ということがこのSIBOという病態の特徴かもしれません。

 

それはどうしてでしょうか?

 

お腹にいい食品のほとんどは、腸内細菌の餌となって、腸内細菌を増やす方向に働いたり、特にプロバイオティクスは、腸内細菌をそのまま増加させる方向に働きます。

しかし!
先ほどご説明させて頂いた通り、SIBOという状態は、腸内細菌が異常に増殖した状態でした。その中にさらに腸内細菌の餌や、ましては細菌をそのまま摂取してしまうとどうなるでしょうか。ご想像の通りさらに腸内細菌が増加することで、調子が変わらない、もしくは調子がさらに悪くなってしましまいます。

これは治療にも関係しますが、SIBOの状態になっている時は、まず腸内細菌を減らすような治療をしなければなりません。

 

便秘や下痢、腹痛など、お腹の調子を改善するために様々な取り組みをされている方もいらっしゃるかもしれませんが、その取り組みが実は逆効果になっている可能性もありますので、しっかり評価を受けていただくのがいいかもしれません。

さらに
実は今まで、主にストレスが原因でお腹の不調をきたす「過敏性腸症候群」という病気と考えられた人の中の多くが、SIBOの病態になっているという報告もあるのです。
 

ますます、本当に適切な評価を受けたり、適切な自分の状態を把握していただく必要があると考えます。

 

SIBO 検査や治療法はあるのか?

 

SIBOの検査や治療、これは非常に煩雑です。治療に関しては便通を良くしたり、細菌を殺す抗生物質を飲んだりと、様々です。

 

これに関しては医師との密なコミュニケーションや状態の聴取が必要になりますので、是非一度受診をお勧めします。

 

またSIBOに関して本当にお勧めの本がありますので、お腹の不調でお悩みになっている方は、是非ご一読ください。

 

最後にまとめます

 

今回はお腹の不調をもたらすSIBOという病態に焦点を当てました。

 

一体どういう理由で不調が起きているのか非常に判断が難しいですし、ご自身で行っている取り組みが、実は悪い方向に作用していることもあります。

 

ですので、なるべく自己判断をされずに、受診されることをお勧めします。