
今回はよく、「朝型」「夜型」という言葉を耳にされるかと思いますが、それがどのようにパフォーマンスに影響するのかを検討した論文を、うまくまとめてご紹介したいと思います。
まず最初に、何よりも、自分が「朝型」なのか、「夜型」なのか。
それを知ることが第一歩です。
その判定ツールのようなものがあり、今回は「クロノタイプ」というものをご紹介しますので、以下の表に従って点数をつけてみてください。
ご存じの方は、私が読んだ論文の内容の部分まで飛ばして頂いて、さらに情報をお持ちでしたら、是非ご教授下さい。
ちなみに「クロノタイプ」の説明は以下の通りですので、参考にしてみてください。

もくじ
「クロノタイプ」で判定する自分のタイプ
「クロノタイプ」の判定には、全部で19の質問があり、それぞれに解答することによって判断できるようになっています。
以下の表を参考に、是非点数をつけてみてください。

さてこの点数からどのように判断するでしょうか。
それは以下の通りです。

今回読んだ論文では、朝型の優位性が示されておりましたので、夜型の方には大変申し訳ありませんが、朝型中心に展開させて頂きます。
ただ
なるべく朝型になるためにできること、に関してもご紹介しますし、夜型の方も朝型へのシフトへ挑戦頂けるモチベーションにもなる内容になっていると思いますので、是非最後までご覧下さい。
朝型と夜型に関するデータをさらっと
ここからは朝型と夜型ということが、普段の生活やパフォーマンスにどのような影響を及ぼすのかのデータを、まとめてご紹介したいと思います。
朝型夜型、起床時間と睡眠時間に関するデータ
朝型、夜型の方で、起床と睡眠に関する印象深いデータをまずお示しします。

このデータですが、朝型と夜型に分類された方に対して、希望の起床時間と睡眠時間、実際の起床時間と睡眠時間を調査したものになります。
このデータから読み取れる重要なポイントとしては、朝型の方は希望起床時間と実際の起床時間にはあまり差がありませんが、夜型の人は、もっと寝たいのに社会的制約のせいで朝早く起きざるを得ない、という方がほとんどだ、ということです。
当然かもしれませんが、まとめますと、朝型のほうが睡眠時間をより確保しやすいということであり、生活の質の向上に関しては朝型のほうが高くなりやすい、と言えるのではないでしょうか。
夜型の方は「抑うつ」傾向がでやすい
これも皆さんイメージ通りかもしれませんが、夜型の方は、抑うつ傾向が強く、メンタル不調がでやすいことが知られています。

普段仕事が忙しい方や、アスリートの方で精神的に追い込まれるような場面が多いような方は、メンタル不調がでやすいこともありますので、注意が必要です。
朝型夜型と食事、腸内環境の関係
ここからは食事と腸内環境に関してまとめてみたいと思います。
「なぜ朝食は大事なのか??」
というよくある内容に関しても、朝型夜型から少し考察することができます。
朝食摂取の重要性に関して考察すると、食事摂取後の熱産生は一日の中でも最大であり(最も体温が上昇しやすい)、この熱産生が概日リズムに影響を与え、さらに熱産生を亢進することによって脂肪燃焼効果を生み出します。
朝食を摂取することは、脂肪燃焼効果による肥満予防、また体内リズムを整える上で非常に重要です。
また、インスリン分泌能は一日の中でも朝食摂取時に最も高くなると言われており、夕食摂取時と比較して著明な差があると言われています。
朝食を抜くことと、肥満や糖尿病との間には関連があると言われていますので、最もインスリンがでやすい時間にしっかり食事を摂取することが大切だと考えられます。
朝型へのシフトと腸内細菌の整え方
腸内細菌叢では、少し難しい内容にはなりますが、Bacteroidetes門が増加し、Firmicutes門が減少するのが良い、とも言われています。
今回の論文の内容では、食物繊維である「イヌリン」という物質を朝食前と夕食前に摂取した際に、朝食前に摂取した方がより良い結果がでた、との実験結果が報告されています。
腸内細菌を整える、ということに関しても、朝から複数の栄養素を摂取するということが、極めて大切です。
また朝型へのシフトですが、先ほども書かせて頂いた通り、朝からしっかり体温を上げることが、1日の良好な生活リズムを形成します。
ですので、朝型の暮らしを目指される方は、ぜひ朝食を大切にし、かつ朝ごはんに食物繊維を取り入れて見てください。
最後に
今回は、「クロノタイプ」、また朝型のメリットを中心に書かせて頂きました。
「朝活」という言葉もある通り、ぜひ健康的な朝型の生活を目指してみてください。