
今回は、とあるチームの監督さんからご連絡を頂き、「選手それぞれに合わせた声掛けの方法ってどんなものがあるのだろうか」ということに関して考えることになりました。
私は2022年4月に、消化器内科を辞めて転職をしたわけですが、実はその転職先でも、個性に焦点を当てて、接し方などを学ぶ機会がありました。
それに加えていくつか本を読み、せっかくの機会を頂いたので、その監督さんと一緒に、今後良い方法を探ってみることにしました。
その内容について簡単にまとめさせて頂きたいと思います。
もくじ
偶然学ぶことになった「類人猿分類」について
さて、今回の転職を機に、病院から離れることになったのですが、そこで人間関係や個性について学ぶ機会を頂くことができました。
具体的には「類人猿分類」というものについて勉強する機会を頂いて、非常に簡便なのに、比較的、人の「気質」を理解することができる分類ではないかと感じました。
そのタイミングであるチームの監督さんからお声がけ頂いたこともあり、こちらをチームに導入していくことができるのか、探ってみることになりました。
「類人猿分類」は、もともと、人間と遺伝子的に類似性のある、大型類人猿の観察研究から生まれたもので、「チンパンジー」「オラウータン」「ボノボ」「ゴリラ」の4種類の類人猿が登場します。
この4種類の、類人猿の行動パターンと人間の行動パターンを照らし合わせ、人それぞれのタイプに適した対応があるとしたものです。
この分類法は繰り返しになりますが、非常に簡便で、また内容もシンプルで分かりやすいのが特徴であり、指導者の方にも内容をフィードバックさせて頂き、本も読んで頂いたうえで、チームにどのように活かせるかを考えながら、少しずつ浸透させていけたら、と考えています。
「類人猿分類」の内容を簡単にご紹介します。
ここからは、それぞれの特徴を見ながら、少し詳しくまとめていければと思います。
「類人猿分類」では、先ほどご紹介させて頂いた通り、4種類の類人猿が登場します。
チンパンジータイプを例にとってみると。。
例えば、チンパンジータイプ。
チンパンジータイプは、向上心が強く、かつ見た目にも感情が分かりやすいタイプとされています。
「なるべく人に勝ちたい、思い立ったらまず行動!」
ざっくりいうと、そういった特徴があります。
良い声掛けの一例としては
①やっぱり○○にしかできないな。
②失敗はしたけれど、○○だからこそできたチャレンジだった。
といった、基本的には人に勝ちたい、という気質を重視し、劣等感を与えない工夫をした声掛けがいい、とされています。
逆に、あまりよくない声掛けの一例としては
①○○と比べて全然ダメだな。
②動くとミスが多いから、じっとしておけ。
といった、劣等感を与えたり、「思い立ったらすぐ行動」気質なので、それを抑え込むような声掛けはよくない、と言われています。
ボノボタイプを例にとると。。
ボノボタイプの特徴としては、向上心というよりは安定志向、感情は見た目にわかりやすい、という特徴があります。
さらに、もっとも大事な点としては、とにかく感情が大切なので、理論で説明するよりも、「まずは共感すること」が重要、そして雰囲気の良さを大切にするをとされています。
なので、具体的にボノボタイプに対する適切な声掛けとしては、
①○○してくれて、とても嬉しかったよ。
②失敗して悔しかったよね。また一緒に頑張ろう。
といった、感情を含んだような声掛けが大切です。
逆にあまりよくない声掛けの一例としては
①相手の戦略は○○だったから、もっと○○すべきだったな。
②そのくらいで落ち込むなよ。早く切り替えた方がいいよ。
といった、強く理論武装をしてしまったり、いわゆる寄り添いの心がないような声掛けだったりは、あまり良くありません。
あと2タイプ、「オラウータン」と「ゴリラ」タイプがありますが、とても長くなるので、今回は割愛させて頂きます。
しかし、それぞれとても特徴があり、また4タイプの特徴を把握することで、個人に合った声掛けを学べるとともに、組織やチームをどうやってうまく構築していくか、非常に参考になりますので、ぜひ、上記の本を読んでみて下さい。
類人猿分類を今後活用できたら
今回たまたま職場で、「類人猿分類」というものを学び、そのタイミングで、あるスポーツ現場の監督からお声掛け頂いたことがきっかけでした。
まだまだ模索段階ではありますが、現職場でも、ご相談頂いたチームにといても、少しでも有益なものとなるように、私も学んでいこうと思います。