♯1、採血結果からわかること

私は、まだまだスポーツ内科について勉強中ではありますが、ふと「スポーツ内科から学んだ知識を活かして、何かに挑戦できないか?」と思いました。

  • スポーツ内科の受診で最も多いのはおそらく「陸上長距離選手」

  • 選手の気持ちや、発生しやすいケガなどを理解するには自分もなるべくその競技を経験しないといけないな

  • マラソンブームも来ているし、自分も始めてみよう!

 

本当に「ふと」そう思ったことがきっかけで、フルマラソンに挑戦してみようと思いました。

 

しかし、目標がないと続かないのは何事も同じだと思い、目標を設定することにしました。

そこで、様々なランニング系Youtuberの方のチャンネルを見ていたら(笑)、「ランナーの憧れ、サブ3」というフレーズが何度か出てきたので、目標は高く!ということで、サブ3達成を目指してみようと思った次第です。

 

すでに、練習を開始して2週間が経ちますが、目標の高さに、すでにあきらめムードがでてきています。。

ただ、しばらくは継続して、自分の可能性にかけてみたいと考えています。

 

前置きが長くなりましたが、まずは自分の状態を把握し、少しでも良いパフォーマンスを発揮するために、私自身の採血をしてみました。ですので今回は「採血結果から読み取れること」をテーマに話を進めさせていただこうと思います。

 

この先を読み進めて頂ければ、「スポーツ貧血だけではない、採血結果の奥深さ」を知っていただけるとともに、「内科的なコンディショニングの一端にふれて頂ける」と思います。

自分の採血結果を確認してみたところ。。

今回、個人的な事情もあり、たまたま自分の採血をすることになったので、その結果をみて頂きたいと思います。

ちなみに、20kmのペース走を行った翌日の採血になっています。

※足りない項目もありますがご了承下さい。

 

今回の採血結果をまとめてみます。

  • 運動後12時間くらいなので、筋疲労による影響でAST、CK、LDHが上昇している。
  • スポーツ貧血はなさそう。免疫力も問題なさそう。
  • 自律神経の状態は保たれていそう。

これらに加えて、少し前にも採血をしたのですが、ビタミンB群の状態なども特に問題なさそうでした。

 

こういったように、採血からは非常にたくさんの情報を得ることができます。

もちろんそれぞれの状況によって様々な影響を受けるため、十分な問診が必要ですので、スポーツ選手を見慣れた先生に判断をお願いするのがいいと思います。

 

それではここからは、いくつかの項目を抜粋しつつ、論文も紹介しつつ、採血結果から得られる情報の良さをお伝えできればと思います。

このまま読み進めて頂き、その良さをご理解いただければ幸いです。

 

糖質の効率的な使用に必須のビタミンB群欠乏や免疫力もわかる?

さて、私の採血結果を見て頂きましたが、ここからは一般的な採血結果からでも読み取れる内容の一部をご紹介させて頂きます。今回はAST、ALTという肝臓の数値について、また自律神経の状態や免疫力について考察してみます。

 

AST、ALTの上昇とビタミンB群不足について

こちらの論文に述べられておりますが、AST、ALTといった肝臓の数値とビタミンB群(ビタミンB6)には関係があるのでは、と考えられています。

具体的にはAST、ALTが低値を示す、AST/ALTの比率が上昇します。

 
しかし
肝臓の数値の読み方は非常に難しく、私のように筋損傷が予想される場合には上昇したり、脂肪肝で上昇したり、全身の炎症があるような場合にも上昇がみられたり、総合的な判断が必要となる場合がほとんどです。

肝臓の数値は様々な要因で上昇しますので、判断が難しいですが、スポーツ選手以外の方にとっても、脂肪肝や肝機能の判断にも有効な数値ですので、非常に重要な数値となることは間違いありません。

 

もちろん本当にビタミンB群不足があれば、それを改善することでパフォーマンスの改善につながる可能性もありますし、そういった点を含め、一度自分の値を測ってみるのもいいかもしれませんね。

しかし、運動後には数値が上昇していることもありますので、その点には注意して下さい。

 

採血結果から自律神経の状態がわかる?

あまり聞きなじみはないかもしれませんが、採血結果がストレスレベルの目安になる、もっと具体的に述べますと、「白血球と自律神経の活性に相関があるのではないか」と考えられています。

 

もう一つ論文を紹介させて頂きます(こちらです。

 

この論文にも書かれている内容を一部抜粋、考察しますと、白血球の中でも、交感神経が活性化すると好中球数に影響する(Neuと表記されます)、副交感神経が活性化するとリンパ球数に影響する(Lynと表記されます)というように考えられます。

つまり、かなりざっくりではありますが、好中球数が増えていれば交感神経活性状態リンパ球数が増えていれば副交感神経活性状態ともいえます。

 

もちろん疲労状態で採血をすれば好中球数が上昇している場合もありますので、こちらも目安にされる場合には、採血のタイミングに注意して頂きたいと思います。

 

リンパ球数は免疫の指標にもなる!

さらに、付け加えではありますが、リンパ球数は感染のしやすさを反映すると言われています。

激しい練習で疲労 → 交感神経↑副交感神経↓ → 好中球↑リンパ球↓ → 感染しやすくなる

とにかく上達を目指すのであれば、ケガと体調不良による練習できない期間をいかに減らすかが重要になってくると思います。

リンパ球の数値が低くなっている方は要注意です。

 

最後に

本日は私自身の採血結果をみて頂きながら、「スポーツ貧血」以外の、採血からわかる内容について考察させて頂きました。

最も大切なポイントは、肝臓の数値だけ、腎臓の数値だけ、などでは判断できませんし、練習後どれくらい経過しているか、なども含め、様々な要素を複合的に判断しなければならないことです。

そういった複合的な判断については、内科医が得意とするところですので、内科で採血をして、是非自分の体について、理解を深めて頂ければと思います。