膵臓癌の抗癌剤治療について【FOLFIRINOXなど】

今回は、私の大好きな「新章 神様のカルテ」にも登場した、膵臓癌の抗癌剤治療について、書かせて頂きたいと思います。

     

「新章 神様のカルテ」に関する記事も、お時間ありましたら読んでいただければ幸いです。

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膵臓癌について

さて、膵臓癌について述べさせて頂きます。

もちろん膵臓にできる癌のことですが、癌の中の死因として4番目に多い病気です。

特徴的な症状がなく発見が遅れてしまうため、転移があるステージ4の状態で見つかることが多いということは比較的有名でしょうか。

具体的な数値でお伝えすると、転移がある状態で発見された場合には、治療を行ったとしても、余命は1年を切ってしまいます。

治療法として、抗癌剤治療を選択される方もいらっしゃると思います。

     

膵臓癌の抗癌剤治療について

今回は一般的な抗癌剤治療、また膵臓癌で比較的選択されるFOLFIRINOX療法、ゲムシタビン・ナブパクリタキセル(ジェムザール・アブラキサン)療法といった治療法について書かせて頂きます。

FOLFIRINOX

   

ゲムシタビン・ナブパクリタキセル

ここからは、2つを比較しながら進めて行きましょう。

 

適宜色を分けて表示します。

 

なぜなら、この2つが、最初に検討される主な投与方法だからです。

 

しかし、その前に、抗癌剤治療の大原則をお話させて頂くと、基本的には家から病院に通える元気のある方しか、抗癌剤治療の対象にはなりません。

 

抗癌剤は治療、とはいえ、体にとっては毒であることは間違いありません!

 

毒に耐える体力がないと、逆に寿命を縮めてしまう可能性すらあるため、私たちは抗癌剤の使用についてとても慎重に判断させていただいています。

 

本題に戻りましょう。

 

ここからたくさんの薬の名前が登場しますが、あくまで参考程度で構いません。

   

ちょっと難しい内容になってしまいました。

 

FOLFIRINOXとは

 

5-FU、イリノテカン、オキサリプラチンという3つの薬を用いて治療を行います。pointはというと

1、投与が1日で終わらない(約3日かかる)

2、2週間に1回投与する

3、3つの薬を使うので副作用が強い

4、約3日行うので特別な点滴用の器具を体に埋め込むことが多い

 

特別な点滴用の器具とは「CVポート」と言います。

 

こちらに関しては申し訳ありませんが、Googleなどで「CVポート」と調べていただければと思います。

 

どうやって自宅で3日間も投与するのか、と疑問に思われる方もいらっしゃるでしょうか。

 

「CVポート」とは別に、インフューザーポンプ、という医療器具を使います。

 

小さいプラスティックのボトルに薬を入れて、それを身につけて頂きます。

 


 

カレンダーのように、2週間に1回、初日はイリノテカンとオキサリプラチン、その後3日目にかけて5-FUという薬を投与します。

繰り返しますが、薬の名前は参考程度で構いません。

 

ゲムシタビン・ナブパクリタキセル

 

1、使う薬は2種類

2、1週間に1回投与を2回から3回続けて、その後1回休む、これを繰り返す。

3、3つの薬を使うよりは副作用が少ない

4、1日で終わるので、特別な点滴の器具は必要ない

   
 

カレンダーとは異なり、3回連続で投与するのではなく、体調によって1、8日目の2回だけ投与し、15日は休んで、また22日から再開する、ということも良くあります。

 

使い分けとは?

   

使い分けはどのようになっているのでしょうか。

3つの薬を使う方が効果が高いような気がします。

お若くて体力もある、副作用にも比較的耐えれる方は、副作用が強いが、3つの薬で治療を行うFOLFIRINOX

   

やや高齢で副作用の面を少し考慮するならゲムシタビン・ナブパクリタキセル

 

というのが一般的でしたが、実は、最近は少し違った研究データもあるようです。

 

とある研究では、日本人においては、2つの治療の効果にあまり差がなく、3つ使った方が副作用が強く出た、という発表もあるようです。つまり、効果はほとんど同じで、3つの薬を使った方が副作用が多い、ということです。

 

このような報告もあり、今、2つ使った方がいいのか、3つ使った方がいいのか、研究が行われています。

 

抗癌剤治療は極めて専門性の高い治療です。

 

ですので、疑問点は全て医師に相談し、治療についてお決めになって欲しいと思います。

 

治療を予定されている方いらっしゃいましたら、相談しやすく、納得のいく治療を受けられるような医師に出会えることを、願っております。