
トイレに行ったら便が赤い。どうしよう。
何か悪い病気なのかもしれない。
色々不安になることもあると思います。
そんな時どう考えたらいいか。少し書かせて頂きました。
血便!?そんな時に考えたいこと
1.どんな病気が考えられるか?
2.受診は必要なのか?
1. どんな病気が考えられるか?
痔があるからな。
多くの方がそのように考えられます。
確かに、その通りです。
ただ、そのように考えてしまって、重大な病気の発見が遅れてしまった方に、たくさんお会いしたことがあるからこそ、この記事を書かせていただいていることをご理解頂きたいと思っています。
大腸癌
年齢によって頻度は変わりますが、この病気を見逃さないことが、何より大事と思います。
血便は1回だけだしな。→1回の血便でも、大腸カメラをして、癌が見つかった方に何度もお会いしたことはあります。
体調は特に悪くないし。→ご存知の方も多いと思いますが、体調が悪くなってきた時点で、既にある程度進行してしまっている可能性が高い、この考え方は概ね正しいと思います。
そのほかにどんな病気が考えられるでしょうか。
若い方→潰瘍性大腸炎、クローン病などの炎症性腸疾患、感染性腸炎
中年以降の方→憩室出血、虚血性腸炎、潰瘍性大腸炎、感染性腸炎など
難しい病名ばかりで申し訳ありません。いずれこのブログでも取り上げさせていただこうと考えていますが、少しだけ述べさせて頂きます。
潰瘍性大腸大腸炎は近年発症される方が非常に増えており、安倍総理大臣も発症されているそうです。
放置し続けてしまって、あまりに炎症のコントロールが悪いと、大腸を全て摘出、人工肛門になってしまう、怖い病気でもあります。
潰瘍性大腸炎は現時点では原因が不明の大腸に炎症をきたす病気であり、10歳後半から、時に中年から60歳以降の方も発症されます。
一方でクローン病も似ていますが、炎症の起きる場所、年齢が多少異なります。クローン病は大腸以外に胃や小腸にも炎症を起こしますが、発症年齢やほとんどが10歳から20歳台と言われています。
憩室出血や虚血性腸炎はほとんどが中年以降の方が発症されます。特に便秘が原因になることが多いですが、基本的には経過観察で自然に治ることが多い病気です。
感染性腸炎は、おもにサルモネラやカンピロバクターという感染症にかかることで、腸が傷つき、血便になることがありますが、経過観察で自然によくなることがほとんどです。生焼けの肉などを摂取した時に発症することがあります。
病名が多くなってしまって申し訳ありません。
次は受診をした方がいいか、について解説させて頂きます。
2. 血便!?受診はしたほうがいい??

受診に関してですが、僕は必須である、と考えます。
予想していた通りだな、そう思われる方多いかと思いますが、原因がわかっていないのに経過観察をすることほど、怖いことはないと考えています。
受診をして頂いて、貧血が進行していないかを判断、大量に出血している兆候があればすぐに止めなければなりません。
貧血の進行がなくても、やっぱり一度は大腸カメラ検査をおすすめしたいところです。
繰り返しますが、その血便の原因が大腸癌かもしれません。
潰瘍性大腸炎などの早期の治療が必要な病気かもしれません。
こういった仕事をさせて頂いていると、たまたま受けた健診で、血便はないけれども便潜血検査が陽性となり、大腸カメラを受けたら癌が見つかり、幸い早期のものだったので、手術をせずに内科的治療で完治した、という方にもよくお会いするのです。
日中病院を受診するのは大変、そもそも検査って痛そうだし苦しそうだし、などなど。
みなさん様々な事情がおありだと思います。
しかし、血便って、結構重症だと私は思います。
最後に
今回は血便について述べさせて頂きました。
今回の記事が少しでも参考になれば幸いですし、
基本的には受診を強くおすすめします。
特に何度も繰り返していたり、長く続いている場合には要注意です。
すぐに受診して頂きたいです。
ちなみにですが、もちろん症状が起こってからの受診も大事ですが、やはり、健診も非常に大切です。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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